決勝 |
vs.ラファエル・ナダル(スペイン/第9シード) |
準決勝 |
vs.スタン・ワウリンカ(スイス/第4シード) |
準々決勝 |
vs.ミーシャ・ズベレフ(ドイツ) |
4回戦 |
vs.錦織 圭(日本/第5シード) |
3回戦 |
vs.トマーシュ・ベルディハ(第10シード) |
2回戦 |
vs.ノア・ルビン(アメリカ) |
1回戦 |
vs.ユルゲン・メルツァー(オーストリア) |
決勝 |
vs.ロジャー・フェデラー(スイス/第17シード) |
準決勝 |
vs.グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/第15シード) |
準々決勝 |
vs.ミロシュ・ラオニッチ(カナダ/第3シード) |
4回戦 |
vs.ガエル・モンフィス(フランス/第6シード) |
3回戦 |
vs.アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/第24シード) |
2回戦 |
vs.マルコス・バグダティス(キプロス) |
1回戦 |
vs.フロリアン・マイヤー(ドイツ) |
準決勝 |
vs.ロジャー・フェデラー(スイス/第17シード) |
準々決勝 |
vs.ジョー=ウィルフリード・ツォンガ(フランス/第12シード) |
4回戦 |
vs.アンドレアス・セッピ(イタリア) |
3回戦 |
vs.ビクトル・トロイツキ(セルビア/第29シード) |
2回戦 |
vs.スティーブ・ジョンソン(アメリカ) |
1回戦 |
vs.マルティン・クリザン(スロバキア) |
準決勝 |
vs.ラファエル・ナダル(スペイン/第9シード) |
準々決勝 |
vs.ダビド・ゴフィン(ベルギー/第11シード) |
4回戦 |
vs.デニス・イストミン(ウズベキスタン) |
3回戦 |
vs.リシャール・ガスケ(フランス/第18シード) |
2回戦 |
vs.チョン・ヒョン(韓国) |
1回戦 |
vs.クリストファー・オコネル(オーストラリア) |
4回戦 |
vs.ロジャー・フェデラー(スイス/第17シード) |
3回戦 |
vs.ルカシュ・ラツコ(スロバキア) |
2回戦 |
vs.ジェレミー・シャルディー(フランス) |
1回戦 |
vs.アンドレイ・クズネツォフ(ロシア) |
2017年最初のグランドスラムである全豪オープンテニスは、現地時間の1月16日から29日までオーストラリア、メルボルンで開催された。この全豪オープンでは、2017年のATPワールドツアーの展望を占う意味でも注目点がいくつかあった。
1)2017年の年間覇者になるのは、2016年と同じようにアンディ・マレー(イギリス)かそれともノバク・ジョコビッチ(セルビア)の雪辱がなるのか?
2)ロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)は約半年の完全休養をとっていたが、怪我からの復活はあるのか?
3)錦織圭のグランドスラムやマスターズ1000での初優勝があるのか?
4)ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、スタン・ワウリンカ(スイス)、錦織の誰が、マレー、ジョコビッチの2強に食い込むのか?
5)ドミニク・ティエム(オーストリア)、ニック・キリオス(オーストラリア)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)など若手の台頭がどこまであるのか?
等々・・・。しかし、その結果は本当に驚くようなものであった。
日本の錦織圭は、全豪オープンテニスの前哨戦でオーストラリア・ブリスベンで行われたATP250ツアーのブリスベン国際大会(1日~8日)では準優勝。この大会で、錦織は左脇腹を痛めたらしく、この怪我の程度が心配だった。また、今大会はファン・マルティン・デル・ポトロ(アルゼンチン)が棄権で少し残念だった。
男子シングルスドロー表、結果表が出たので、それを見ながら、印象深い試合を振り返ろう。
【男子シングルスドロー表、結果表】
はじめに、マレーとミーシャ・ズベレフ(ドイツ)の試合だ。
この試合でM.ズベレフは、7-5,5-7,6-2,6-4とフルセットにならずにマレーを破った。実力から見て、これは明らかに番狂わせだが、試合中マレーのミスは多く、いつもの粘りが発揮できないで終わった。マレーは、その前のサム・クエリー(アメリカ)との試合でも強いサーブは少なく、ボールをあまり追わず、勝ちはしたが調子の悪さを見せていた。いくらM.ズベレフのテニススタイルが昔風のサーブ&ボレーであっても、それに簡単に破れるのは少しマレーらしくない。どこかに故障を抱えていないかどうか心配だ。
もう片方の雄であるジョコビッチも、2回戦であっけなくデニス・イストミン(ウズベキスタン)に敗れた。フルセットにはなったが、正確無比のジョコビッチには珍しくサイドアウトが多く、ミスが多かった。確かに、イストミンは今シーズン調子がいいが、それでも2回戦でジョコビッチが敗れるということは予想もしていなかっただけに残念だ。
次に、ラオニッチはナダルに準々決勝で敗れ、ワウリンカはフェデラーに準決勝で敗れた。この2人が決勝へ進めないのは、ナダルとフェデラーの怪我からの回復が顕著なので仕方がないのだろう。グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は、ナダルに準決勝で敗れた。これも面白い試合で、ディミトロフの今年の調子の良さを示していたが、最後はナダルに振り切られた感じであった。
若手については、ティエムはダビド・ゴファン(ベルギー)に敗れ、A・ズベレフは、ナダルに敗れ、キリオスはアンドレアス・セッピ(イタリア)に敗れている。また、ゴファンは、ディミトロフに、錦織圭はフェデラーに敗れている。
今大会で最も印象が強かったのは、かつての2強、フェデラーとナダルの完全復活である。復活というよりは、さらなる進化と言ったほうがいいくらいの変貌を遂げていた。
フェデラーは、唯一の弱点と言われているバックハンドショットの目覚ましい進歩である。もちろん、フェデラーのバックスライスは強力な武器ではあったが、バックのトップスピンショットは、クロスもストレートも正確性を欠き、ナダルなどの強敵から攻められるところとなっていた。ところが、今大会のバックショットは、まったく違っていてむしろ攻撃の起点にすらなっていた。この変化は、本当に驚くばかりで、これまで弱点と思い攻撃したら、そこからもの凄く速いバックのストレートのトップスピンボールが戻ってくるのだ。更に、とても正確なショットになっている。
ナダルについては、もっと複雑でいろいろと進化している。
まず、サーブは従来は入れるだけという感じだったが、サーブが強力な武器となった。また、ボレーを多用して、仕掛けを早くしている。おそらく、ショットの数を減らして肘への負担を減らすためなのだろう。そして、スピンの少ないフラットに近いショットも混ぜるようになった。全体的にはポイントが取れるようなショットが増えて、防御的なテニスが攻撃的なテニススタイルに変わっていた。
この進化した2強に対して善戦したプレーヤーが2人いた。
フェデラーに対しては、錦織圭である。フルセットの最終セットこそ力尽きたが、ほとんど互角に戦った。錦織の能力の高さをあらためて感じる試合であった。錦織に足りないのは、フィジカルな強さだと思う。
もうひとりは、ナダルと戦ったアレクサンダー・ズベレフである。 この試合は、4時間を越える熱戦で、ほとんど互角に見えた。最終セットは、体力に勝るナダルが制したという感じではあるが、若きA・ズベレフが本当に実力をつけてきたなという印象を強く受けた。
決勝は、進化した旧2強のフェデラーとナダルの争いとなった。
これも壮絶な戦いとなり、久しぶりに面白い試合を観たような気がした。それでも、バックを強化したフェデラーになんとなく余裕が感じられた。ナダルは、バックが攻められなくなって、ポイントが奪えないまま試合が終わったという感じだった。久しぶりのフェデラーのグランドスラムの優勝で終わった本大会であったが、2017年シーズンの行方を占うには十分であった。
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2016 錦織圭選手結果(3回戦・4回戦) |
絶対王者ジョコビッチ |
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