20日、DFBポカール(ドイツカップ)準決勝、ヘルタ・ベルリンvs.ドルトムントがベルリンのオリンピアンシュタディオンで開催され、ドルトムントがヘルタ・ベルリンを3-0で退けた。
リーグ戦では4位につけているヘルタ・ベルリンだが、チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得を目の前にして3試合勝ちがなく、足踏みを始めている。先週末のリーグ戦は残留争い中のホッフェンハイムによもやの逆転負けを喫し、試合後の取材も縮小された。アウェイの試合で移動の都合による可能性もあるが、敗戦のショックが大きかったと見ることもできる。チャンピオンズリーグ出場権を自動的に得られる3位、または予選出場権が得られる4位で終わることを、それだけ強く意識しているということだろう。
今回のドイツカップ(ポカール)準決勝のドルトムント戦でも悪い流れがそのまま出てしまい、試合後の原口選手も「相手が強かったというか、取ってもすぐ取られてしまって・・・の繰り返しで、バイエルンとやっているのと変わらない感じだった。」とコメントしている。
限界まで走らされ、せっかくボールを奪っても体力が残っていない。これでは攻撃にならず、しだいに守備にもほころびが出てくる。力の差は歴然で、試合は立ち上がりから完全にドルトムントが支配した。
前半20分にドルトムントの先制点。
香川がスペースを突き、中に入れた折り返しをマルコ・ロイスがつないでゴンサロ・カストロが決めた。「うまくはまった」と香川は胸を張る。香川にとっては4試合連続の先発で、これはリーグ後半戦に入ってはじめてのこと。10日のルールダービーでは得点を決め、14日のヨーロッパリーグ、リヴァプール戦でも先制点に絡む働きを見せるなど、ベンチ外もあり苦しんでいた時期はすっかり乗り越えた感じだ。
「1試合1試合、やるだけ。もちろんうまくいかなかったり、試合に出られない時期もありましたけど、そういう時期も乗り越えて、チャンスをもらったらやるだけです」と、香川は振り返る。
後半30分の2点目は、カウンターからの縦パスに反応して抜け出した香川がドリブルでディフェンダーを引き寄せたところで出したパスをロイスがダイレクトで決めた。後半38分の3点目も香川が起点となり、ボックス手前のロイスへ縦パス、ゴール左でキーパー目前まで迫ったロイスのクロスを、右サイドでフリーになったムヒタリアンが難なくゴール。
リーグ後半に入ってドルトムントが取り組んできた「3バック+2シャドー」が、ようやく形になり、ボールを上手く回すだけではなく、失ったとしてもすぐに奪い返し、攻守の切り替えにおいても機能した。
ドルトムントは現在リーグ2位だが、首位バイエルンとは残り4試合で勝ち点差7と逆転はかなり厳しい状況だ。事実上、可能性が残る唯一のタイトル獲得へ一歩前進したが、5月21日ベルリンで開催予定の決勝で対戦するバイエルンとは今季、リーグ戦で1分1敗。内容的には全く歯が立っていないが、ドルトムントがどのような試合を見せるのか。
順位 |
チーム名 |
勝ち点 |
残り試合 |
1位 |
バイエルン・ミュンヘン |
78 |
4/23 vs.ヘルタ・ベルリン(A) |
2位 |
ドルトムント |
71 |
4/23 vs.シュツットガルト(A) |
3位 |
レヴァークーゼン |
51 |
4/23 vシャルケ04(A) |
4位 |
ヘルタ・ベルリン |
49 |
4/23 vs.バイエルン・ミュンヘン(H) |
5位 |
ボルシアMG |
45 |
4/24 vs.ホッフェンハイム(H) |
6位 |
マインツ |
45 |
4/24 vs.フランクフルト(A) |
7位 |
シャルケ04 |
45 |
4/23 vs.レヴァークーゼン(H) |
8位 |
ヴォルフスブルク |
39 |
4/23 vs.アウクスブルク(H) |
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