2017 10月23日 プレミアリーグ第9節 トッテナム・ホットスパー対リバプールの一戦は、両チームともミッドウィークに行われたUEFAチャンピオンズリーグのグループステージを戦った後の試合で疲労はあったが、ホームチームであるトッテナムがハリーケインの二得点など、攻撃陣の活躍で4-1とリヴァプールを下し、勝利を収めた。
トッテナムのエースといえば、ストライカーのハリー・ケインだろう。彼はユースを含めると、2004年から現在までトッテナムに所属している。しかし、彼は昔から多く点をとっていたわけではなく、彼が得点を量産し始める2014/15シーズンまでに、レンタル移籍で4つものクラブを渡り歩いている。若き苦労人フォワードといってもいいだろう。2015/16シーズンと2016/17シーズンには二年連続でプレミアリーグ得点王を獲得している彼の今シーズンに期待したい。
リバプールのエースといえる選手は、前線で常に相手ディフェンダーをかき回しているエジプト代表モハメド・サラーだろう。彼のドリブルテクニックと縦へのスピードは他の選手にはないものがある。スイスのバーゼルで世界に名を広めたサラー選手は、チェルシー・フィオレンティーナ・ローマといったビッグクラブを渡り歩いており、今シーズンはリバプールでの活躍も期待したい。
今回の試合では2ゴールをあげたケイン選手に軍配があがったが、今後もこの両選手のプレーからは目が離せない。
現トッテナム・ホットスパー監督のマウリシオ・ポチェティーノは現役時代にアルゼンチン代表ディフェンダーだったこともあり、守備力の向上に力をいれている。ポチェティーノが就任した14/15シーズンにあった53失点も昨シーズンには脅威の26失点まで減らされている。昔のトッテナムといえばロビーキーン、デフォー、ベイルといった攻撃選手が活躍し、相手が得点をしたならば、それより多く点をとり勝利するというイメージが強かったが、今のトッテナムはまずは守備からはいり、カウンターで試合を決めるといったチームになっている。このようなことから、ここ最近ではこの試合でも採用された、5-3-2といったシステムが多く使用されている。その中でも、古巣のアヤックス時代やベルギー代表でもセンターバックでコンビを組むトビー・アルデルヴァイレルトとヤン・フェルトンゲンの二人がトッテナムの守備の柱となっている事は確かである。
リバプールはミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ・グループステージ マリボル戦では7-0と大勝を収めたが、今節はトッテナムに4-1と大敗を喫してしまった。なぜこの用に失点が増えてしまったのか、考えられる原因としては、
・カップ戦とリーグ戦でディフェンダーのターンオーバーができていない。
・正ゴールキーパーがしっかりと決定されていない事。
・5-3-2という守備的なトッテナムに対して、リバプールの基本となる4-3-3という攻撃的なシステムを使用したことが挙げられる。また、この試合では比較的高い位置にディフェンダーを配置していたので、トッテナムの攻撃陣にうまく裏のスペースを使われてしまった。攻撃陣ではサラー選手が得点したものの、他の選手は不発。この試合を通してリバプールは多くの課題が見つかっただろう。