セリエA 2015-2016シーズンミラノダービー(22節)


☆2016年2月7日 WSCスタッフ呟き☆

セリエA第22節、ACミラン対インテル・ミラノのミラノダービーは、先発した本田圭佑のアシストなどで3-0とホーム扱いとなるACミランが完勝した。

セリエA164回目のミラノダービー

ミランからインテルが独立した1908年から数えてリーグ戦164回目となるミラノダービー。
この試合前までの通算成績はミラン50勝、インテル61勝、引き分けが52。またミランはここ3試合で2分1敗と勝利から遠ざかっており、今回のミラノダービーはマンチーニ監督の下でプレーし、現役引退後はアシスタントコーチも務めたミハイロビッチという師弟対決でもある。

ミランのシステムは4-4-2。GKは16歳の新鋭ドンナルンマ、アレックスとロマニョーリがCBを組みサイドにはアバーテとアントネッリ。中盤のセンターにクツカとモントリーボが入り右サイドには本田、左サイドにはボナベントゥーラ。ニヤンとバッカが2トップで、バロテッリはベンチスタートとなっている。
一方のインテルは4-2-3-1。SBは右に10節以来の先発となるサントン、左には長友やアレックス・テレスの先発予想もあったが、先発だったのは守備力に特徴があるジュアン。という事で残念ながら長友はベンチスタート。CBはミランダとムリージョが組み、中盤のセンターはブロソビッチとメデル。2列目にはサンプドリアから加入したばかりのエデルがトップ下に入りペリシッチとリャイッチの両サイド。トップにはヨベディッチが入り、イカルディもベンチスタートとなっている。
ミランにとってはヨーロッパの舞台に復帰するために、インテルにとっては上位争いに残る為にとどちらも負けられない一戦となった。

ボールを持つインテルとカウンターのミラン

最終ラインからボールを繋ぐ姿勢を見せるインテル。基本的にはボールを持つサッカーをしようとしていが、前線と両サイドは流動的な動きを得意とする選手達。ただ、あまり流動的になるとカウンターを受ける危険性もあるのであまりポジションを崩せない為ボールを繋いでチャンスを作る事はほとんどなく、逆にチャンスになっていたのはエデルやヨベディッチが最終ラインの裏に抜ける動き。
立ち上がりにはエデルがミラン最終ラインの裏に抜ける動きで、5分には右サイドから折り返すも合わず、さらにその後裏に抜けだした動きからアレックスに倒されたかと思われた場面があったがノーファールの判定となる。
一方のミランはシンプルにカウンターから縦に速い動きとサイドからのクロスがメイン。
ボールを奪うと縦に速い攻撃を見せる。

ミランの攻撃で重要な役割を担う本田

そんなミランの戦い方で重要な役割を担っていたのが本田。マッチアップしているジュアンにボールを奪われる場面もあったが、右サイドに開いたポジションから縦にドリブルをしかけて右足でクロスを入れる形を何度も見せるなどサイドの選手として重要な役割を担っている。
この本田のサイドに開いたところから始まるプレーは自身が縦に抜けるだけでなく、本田がサイドに開くことで、クツカの本田の内側インテルCBとSBの間を上がっていく動きや、アバーテが上がってきてそこから本田がジュアンをつれて中に入りアバーテの為のスペースを作る動きを見せるなど、逆サイドのボナベントゥーラに比べてもミランの攻撃において重要な役割を担っていた。
実際チャンスを作ったのもその右サイドから。
16分にはクツカのクロスにニヤンが合わせようとする場面や、34分にはアバーテのクロスに本田が飛び込む場面を見せる。
そして先制ゴールは直後に本田から。
ショートコーナーから本田がボールを受けると、それまで縦の突破から右足でのクロスを狙っていた事もあってか、切り返して左足で余裕を持ってクロスを送るとそのボールをアレックスがサントンに競り勝って頭で合わせ35分にミランが先制する。

マンチーニ監督が退席処分

前半の序盤は縦に速い攻撃でチャンスを作っていたが、ミランがしっかりとブロックを作って守るようになると、ボールを持つ攻撃からはほとんどチャンスを作れなくなっていたインテル。
この日の主審はなかなかミラン、インテルの両チームの選手とリズムが合わず両チーム共に主審に講義する場面もみられたのだが、よりストレスを貯めていたのはリードされていたインテル。
後半立ち上がりにドンナルンマのミスキックからエデルとドンナルンマがボックス内で交錯する場面があったが主審はPKをとらず、その判定に抗議したマンチーニ監督が退席処分を受ける。

イカルディ投入でインテルがペースを握るも

64分、インテルは機能していなかったヨベディッチに代え前線にイカルディを投入。
ボールを受ける為に前線からいなくなるヨベディッチから、ボールの無い所でも前線でCBに対してプレッシャーをかけられるイカルディが入った事で、インテルの攻撃にも奥行きが作られるようになり攻撃の形が改善。スルーパスに抜けだしたイカルディの最初のシュートはドンナルンマがセーブはじくもそのこぼれ球を再度詰めに行ったイカルディをアレックスが倒してPKの判定。
しかしこのPKをイカルディが外してしまい最大のチャンスを逃してしまう。

ミランがカウンターから追加点

そうなると再び試合のペースはミランに。
インテルがカウンターで攻め上がろうとした所で、アバーテがボールを奪い返し入れ替わる形になったカウンターからニヤンのクロスをバッカがインテル最終ラインの裏で合わせて73分に追加点。
さらに77分にはミランの攻撃から一度はボールを奪われてしまうもボナベントゥーラがボールを奪い返し、ニヤンのシュートは一度はハンダノビッチが足に当てるも再びニヤンが詰めて3-0。ミランがリードを広げた。
その後インテルは3バックにして攻撃をしかけようとするも、ミランは交代枠を使いながらボールを回して時間を消化。ミランホームのミラノダービーという事でオーレの大合唱の中試合は終了。ミランがミラノダービーで3-0と快勝した。
本田は88分に3人目の交代としてボアテングと交代。アシスト以外は派手な活躍とはいえないかも知れないが、ミランにとって重要な選手であり続けた。

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