国際Aマッチウィーク明けのリーガ・エスパニョーラ第12節は、世界中が注目するエル・クラシコ。レアル・マドリードがサンチャゴ・ベルナベウにバルセロナを迎えての一戦はバルセロナが4ゴールを奪い敵地で完勝した。
首位バルセロナと2位レアル・マドリードとの勝ち点差は3という状況で迎えた今シーズン最初のエル・クラシコ。
ホームレアル・マドリードはゴールマウスに3試合ぶりにケイラーナバスが復帰、ワントップにベンゼマ、2列目には右からハメス・ロドリゲス、ベイル、クリスティアーノ・ロナウド、ボランチにはモドリッチとクロースが並んだ4-2-3-1。一方のバルセロナはメッシが2ヶ月ぶりにベンチ入り、先発は右からセルジ・ロベルト、スアレス、ネイマールと並ぶ3トップ、中盤はラキティッチ、イニエスタの後ろにセルヒオ・ブスケツが入る4-3-3となっている。
最初にチャンスを作ったのはバルセロナ。7分にピケからのサイドチェンジでジョルディ・アルバが左サイドの高い位置に進出、折り返しをスアレスが落としてネイマールがシュートを放つも大きく外してしまう。
しかしレアル・マドリードも9分にゴールキーパーを使った低い位置からの組み立てからベンゼマのポストプレーで右サイドに流れたクリスティアーノ・ロナウドから中央に折り返すもバルセロナのクラウディオ・ブラボがはじき出す。
一進一退の攻防になるかと思われた序盤だが、その直後からバルセロナが短いパスを何本もつないでゲームをコントロールしはじめると、レアル・マドリードボランチの両脇にできるスペースを基点として斜めの動きでセルジ・ロベルトがボランチとセンターバックの間に入り込むと、そこからスアレスにスルーパス。このボールを受けたスアレスは右足のアウトにかけた技ありのシュートでゴールネットを揺らし11分にバルセロナが先制する。
その後もバルセロナは、守備意識の低いクリスティアーノ・ロナウドとハメス・ロドリゲスの後ろ、ボランチの脇のスペースを使って完全にゲームを支配。27分にはマスチェラーノが負傷交代するアクシデントがあったものの、39分にはバルセロナが高い位置からプレッシャーをかけてボールを奪うとイニエスタからのスルーパスで抜けだしたネイマールが左足で決めてバルセロナが追加点を決める。
前半アディショナルタイムにはスアレスとのワンツーでネイマールが左サイドを崩しきり折り返しをスアレスが右足で狙うも、ここはマルセロがゴールライン上で何とかブロックし難を逃れるが、試合は完全にバルセロナペースとなっていた。
2点ビハインドのレアル・マドリードは後半立ち上がりから積極的なプレーをみせ、マルセロ、ハメス・ロドリゲスとシュートを放つもクラウディオ・ブラボがセーブ。
すると53分、中盤で前向きにボールを持ったイニエスタからの縦パスをネイマールがヒールで落とすとそこに走りこんだイニエスタが豪快なミドルシュートを決めて3点目。バルセロナが大差をつける。
レアル・マドリードは何とか状況を変えようとハメス・ロドリゲスを下げてイスコを投入。イスコが積極的なプレーをみせるがそこに立ちはだかるのはバルセロナのゴールマウスを守るクラウディオ・ブラボ。ベイルのパスからクリスティアーノ・ロナウドが抜け出しシュートを放つも左手一本で防ぎきる。
余裕のある状況となったバルセロナは56分からラキティッチを下げてメッシを投入。
74分にはメッシからのパスを前線中央にまで上がってきたジョルディ・アルバがワンタッチでDFラインの裏へボールを送ると抜けだしたスアレスがボールを浮かせて決めて4点目。
終盤には途中出場のカルハバルからのクロスをベンゼマが頭で合わせるもクラウディオ・ブラボがここでもビッグセーブをみせ、また試合終了間際にはクリスティアーノ・ロナウドが決定的なヘディングシュートを放つもやはりクラウディオ・ブラボの牙城を崩すことができずにそのまま試合終了。
公式戦では231回目となるエル・クラシコは、サンチャゴ・ベルナベウで0-4とバルセロナが完勝。試合終了と同時にホームに詰めかけた多数のサポーターからキックオフ前のコレオグラフィーで使用された白い紙がベニテス監督の解任を求めて振られるというレアル・マドリードにとってショッキングな敗戦となった。