日本代表の帰国後も選手たちのTV出演や首相訪問等、まだまだフィーバーの続いているラグビー。同じイギリスであるスコットランド・ウェールズが勝ち残ったこともあり、10月17日、18日に開催された準々決勝4試合が行われたロンドンのトゥイッケナムスタジアム、カーディフのミレニアムスタジアムはいずれも7万人以上の観客を集めました。
しかし、準決勝に勝ち上がったのは南アフリカ・ニュージーランド・アルゼンチン・オーストラリアの南半球勢。ベスト4がすべて南半球の国となるのは史上初です。2019年の日本大会では、日本代表はもちろん、ヨーロッパ勢のリベンジに期待。
そんな準々決勝で勝敗を左右する誤審(と思われるプレイ)が発生しました。終盤まで34-32とリードしていたスコットランドが、残り時間約2分の場面で自陣でのラインアウト。スコットランドのジャンパーがはたき落としたボールはバウンドし、これを味方の選手が確保できずノックオン。そのボールをオフサイドの位置にいたと思われたスコットランドの選手が取ってしまい、レフリーは反則の笛を吹きました。直後、オーストラリアが逆転のペナルティ・ゴールを決め、24年ぶりのベスト4入りを目前にしていたスコットランドは涙をのみました。
翌日、ワールドラグビーの審判選定委員会はこの問題シーンについて検証をおこない、誤審だったと認める声明を発表。英国メディアやファンの間ではレフリーに対する非難が続いていますが、同じ南アフリカ出身で、かつてトップレフリーとして活躍したカプラン氏は、同じ試合の別の場面でイエローカードを出したことや、試合後に逃げるようにフィールドを離れたことを批判しながらも、自身の経験からレフリングの難しさを知っており、「チャレンジ制度」の導入を提案しています。微妙な判定に対しビデオ判定を要求する「チャレンジ」は、テニスやバレーボール、NFL、MLBなどで導入されており、2019年日本大会ではラグビーにも導入されているかもしれません。
2015年10月24日16時キックオフ(現地時間)南アフリカvs.ニュージーランド @トゥイッケナムスタジアム
2015年10月25日16時キックオフ(現地時間)アルゼンチンvs.オーストラリア @トゥイッケナムスタジアム
2015年10月30日20時キックオフ(現地時間)3位決定戦 @ロンドンオリンピックパーク
2015年10月31日16時キックオフ(現地時間)決勝 @トゥイッケナムスタジアム