2016-2017シーズンリーガ・エスパニョーラ第14節、バルセロナの本拠地カンプ・ノウでおこなわれた通算233回目のエル・クラシコは1-1の引き分けで終了となった。
過去3シーズンの対戦成績はバルセロナの4勝、レアル・マドリードの2勝とバルセロナが上回っているが、通算成績ではバルセロナの91勝、レアル・マドリードの93勝、引き分けが48とレアル・マドリードが勝ち越し。ここ2シーズンはバルセロナが通算成績を五分にするまで後1勝と迫るものの、その次の試合ではそれを許すまいとレアル・マドリードが勝利するという展開が続いている。
2013-2014 第10節 |
FCバルセロナ 2-1 レアル・マドリード |
2013-2014 第29節 |
レアル・マドリード 3-4 FCバルセロナ |
2014-2015 第9節 |
レアル・マドリード 3-1 FCバルセロナ |
2014-2015 第31節 |
FCバルセロナ 2-1 レアル・マドリード |
2015-2016 第12節 |
レアル・マドリード 0-4 FCバルセロナ |
2015-2016 第31節 |
FCバルセロナ 1-2 レアル・マドリード |
過去3シーズンの対戦成績はバルセロナの4勝、レアル・マドリードの2勝とバルセロナが上回っているが、通算成績ではバルセロナの91勝、レアル・マドリードの93勝、引き分けが48とレアル・マドリードが勝ち越し。ここ2シーズンはバルセロナが通算成績を五分にするまで後1勝と迫るものの、その次の試合ではそれを許すまいとレアル・マドリードが勝利するという展開が続いている。
前節苦手としているアノエタでのレアル・ソシエダ戦を何とか引き分けに終えたものの内容では全く良いところがなかったバルセロナ。スターティングメンバーはいつもの4-3-3ながら先発濃厚といわれていたイニエスタがベンチスタート。メッシ・スアレス・ネイマールのMSNの後ろにはラキティッチとアンドレ・ゴメスが並ぶ布陣を採用している。
一方の首位レアル・マドリードは2位バルセロナと勝ち点差6を確保し、ここまで32試合無敗、直近5試合を5連勝と好調。しかしベイルが負傷離脱と若干のアクシデントを抱える中でジダン監督が選択したのは、最前線は中央にベンゼマ、左にクリスティアーノ・ロナウド、右にルカス・バスケスが入り中盤にはイスコ、コヴァチッチの後ろにモドリッチが入る4-3-3。
コロンビアで起こった航空機事故により犠牲となったシャペコエンセへの黙祷を捧げられた後に始まった伝統の一戦エル・クラシコは、激しく拮抗した試合となった。
以前よりもボール保持に対するこだわりが薄くなったとはいえ、前節レアル・ソシエダ戦の前半は50%を切るボール保持率となりかなり厳しい試合となってしまったバルセロナ。レアル・マドリードも中盤の守備力に特徴があるカゼミロが負傷あけでベンチスタートとなった事もあり、3トップの右に入るルカス・バスケスを守備時には中盤の右サイドに戻しスペースを埋める形を取った為、前節よりもバルセロナがボールを持てる展開に。
9分にはメッシのパスを受けたネイマールからの折り返しを逆サイドから右SBに入るセルジ・ロベルトが飛び込むというチャンスを作ったがセルヒオ・ラモスのブロックでシュートを枠には飛ばせなかった。
レアル・マドリードがスペースを埋める守備を選択したことで立ち上がりはボールを持てていたバルセロナだったが、その守備時の4-4-2で中央を埋める形となるモドリッチとコヴァチッチまたはイスコが右サイドから中央に入ってくるメッシが使いたいスペースをしっかりと埋めてしまう為、バルセロナはこの9分以降はほとんどチャンスを作りきれない展開に。特にモドリッチの攻守に渡る貢献は素晴らしくバルセロナにシュートチャンスを与えない事だけでなく、31分にはモドリッチのインターセプトで奪ったボールからルカス・バスケスの折り返しにベンゼマとC・ロナウドが飛び込む形や、37分には再びモドリッチのインターセプトからC・ロナウドがドリブルで縦に運んでシュートの場面を作り出すなど攻撃の基点にもなっており、続く38分にはC・ロナウドが中央を割ってシュートを放つなどバルセロナゴールに迫る場面を作り出すなど、試合は徐々にレアル・マドリードが支配するようになっていった。
0-0とはいえバルセロナが強みをあまり発揮できないまま迎えた後半。しかし最初にネットを揺らしたのはバルセロナだった。
左サイドを縦に抜け出したネイマールがヴァランに倒されて得たFK。ネイマールがストレート系のボールをヴァランの手前に入れると、そこにバックステップで戻ってきたスアレスが頭で合わせゴール。バルセロナの今季の強みとなっているセットプレーがゴールを生み出す事に成功した。
バルセロナがリードした事で前がかりになろうとするレアル・マドリードに対してバルセロナは60分ラキティッチに代えてイニエスタを投入。ボールを保持率を高め敵陣にスペースを作り出そうとする。
一方のレアル・マドリードも66分にイスコに代えてカゼミロを投入。カゼミロをアンカーに置いてモドリッチとコヴァチッチを前に出しより攻撃に絡む事を求める配置に変更。
しかし直後の67分にはイニエスタにボールを運ばれネイマールに決定的なシュートを放たれ、70分には喰い付いてできた中盤のスペースを使われイニエスタにドリブルシュート、71分にはメッシからのワンタッチスルーパスを受けたネイマールにシュートを放たれるなどバルセロナが狙い通りの形でチャンスを作り出すようになる。
バルセロナは78分に守備に貢献していたA・ゴメスに代えてデニス・スアレス、89分にはネイマールに代えてアルダ・トゥランを投入しこのまま逃げ切りに成功するかと思われたが、諦めることなく攻めにかかったレアル・マドリードは試合終了間際の90分。マルセロが獲得したFKをこの日素晴らしいプレーを続けていたモドリッチが入れるとセルヒオ・ラモスがマスチェラーノを振り切り頭で合わせてゴール。レアル・マドリードが土壇場で同点に追いつく。
残りわずかというところで追いつかれてしまったバルセロナはアディショナルタイムにFKのこぼれ球をセルジ・ロベルトがGKが不在のゴールにロングレンジからヘディングシュートを狙うもゴールライン上でカゼミロがヘディングでクリアとなり試合終了。
レアル・マドリードはキャプテンによる劇的な同点ゴールで今シーズンの無敗記録を33に延ばすし、2位バルセロナとの勝ち点差6を縮めさせなかった事は今後の日程を考えるとレアル・マドリードにとってより大きなものとなりそうだ。
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