2016凱旋門賞 シャンティイ競馬場


☆2016年4月19日 WSCスタッフ呟き☆

2016年の凱旋門賞は、ロンシャン競馬場(パリ)の改修工事のため、パリ近郊のシャンティイ競馬場で開催される。

日本競馬と凱旋門賞の因縁

サンデーサイレンスによって日本競馬に革命が起こされて以降、日本の競走馬は間違いなく世界レベルになったと評価されている。
その証拠として直近3年間に限定しても、ドバイ・香港・オーストラリアと各国の著名な国際G1レースをいくつも日本馬が勝利している。
そんな日本競馬界であっても、未だに欧州や米国の世界最強を決めるようなトップクラスのG1レースには手の届いていないのが現状だ。
なかでも日本競馬界の長年の悲願とされるのは、フランスの凱旋門賞の制覇。
エルコンドルパサー、ディープインパクト、オルフェーヴル、ゴールドシップなど日本を代表する数々の名馬たちが同レースに挑んでは跳ね返され、最高着順は2着にとどまっている。
そして2016年、また今年も1頭の馬が日本代表として凱旋門賞に挑もうとしている。
その馬の名は、ドゥラメンテ。

ドゥラメンテとは

2016年4月現在、競馬ファンに現役最強馬を聞いたのならドゥラメンテ(牡4歳)と答える人が最も多いはずだ。
父キングカメハメハ・母アドマイヤグルーヴ、日本競馬における最高級の血統によって誕生したドゥラメンテは、デビュー戦こそ2着で勝ち損ねたものの、その後は周囲の期待に違わない走りをし続けた。
なかでも圧巻は皐月賞。
第4コーナーで手前を変えることができず大きく外に膨らんで致命的な距離ロスをしたと思った矢先、直線に向くと目の覚めるような末脚一閃で他の馬をあっという間に抜き去る驚異の瞬発力を見せつけた。
鞍上のミルコ・デムーロがゴール前100mの段階で勝利を確信し、あまりの馬の強さに「アンビリーバブル」と言わんばかりの雰囲気で首を振りガッツポーズをしたのは有名な話だ。
次戦、日本ダービーでも父・キングカメハメハの従来のレースレコードを0.1秒凌ぐ2:23:2の走破タイムをたたき出して危なげなく完勝。
この勝利により3歳での凱旋門賞挑戦プランの気運も高まったのだが、レース後に両橈骨遠位端骨折が判明し、余儀なく休養へ入る。
2016年2月に8ヶ月ぶりの復帰レースである中山記念を勝利で飾った後、3月にはドバイシーマクラシックで初の海外遠征に挑み、レース前に落鉄のアクシデントがありながら2着と地力を見せつけた。
今後はどのようなローテーションを選ぶか現時点では未定だが、今年の最大目標は凱旋門賞である旨が馬主であるサンデーレーシングから発表されている。

2016年の凱旋門賞とライバル馬たち

凱旋門賞は毎年10月の第1日曜日、フランスのロンシャン競馬場で開催される。
しかし、2016年に限ってはロンシャンの改修工事のため、シャンティー競馬場で代替開催されることが決まっている。
ドゥラメンテの凱旋門賞制覇に向けて、現時点でライバルとなりそうなのは以下の馬たちである。

〇ポストポンド(Postponed) イギリス・牡5歳 父:Dubawi
2016年ドバイシーマクラシックでドゥラメンテに2馬身先着した勝ち馬。2015年キングジョージ六世&クイーンエリザベスSから同レースまで重賞4連勝で目下絶好調。

〇ジャックホブス(Jack Hobbs)イギリス・牡4歳 父:Halling
2015年愛ダービー勝ち馬、英ダービーではゴールデンホーンの2着馬。去年の凱旋門賞には未出走だが、ゴールデンホーンが不在なら主役を張れる1頭。

〇ファウンド(Found)アイルランド・牝4歳  父:Galileo
2015年ブリーダーズカップターフの勝ち馬で同年の凱旋門賞馬・ゴールデンホーンとの叩き合いを制した。昨年凱旋門賞で見せ場なく9着に敗れたリベンジを図る。

〇ニューベイ(New Bay)フランス・牡4歳  父:Dubawi
2015年フランスダービーの勝ち馬、凱旋門賞3着。今年はフランスダービーの舞台と同じシャンティイ開催になるのはプラス材料。

〇Order of St George(オーダーオブセントジョージ)アイルランド・牡4歳 父:Galileo
2015年アイリッシュセントレジャーSを11馬身の圧勝、同年ロンジンワールドベストレースホース第7位に輝いている。

〇フリントシャー(Flintshire)フランス・牡6歳  父:Dansili
2014・15年凱旋門賞2着馬。どの国のどんな馬場でも常に好走する安定勢力、凱旋門賞には2013年から3年連続出走中の古豪。2016
フランス凱旋門賞(競馬)予想/

もっとも、凱旋門賞は過去10年の勝ち馬の半数以上が3歳馬であり、斤量的に3歳有利と言われているレースである。
フランスダービーやオークス、英ダービーや愛ダービーなどの5月6月に行われる各国3歳主要レースの勝ち馬が決まってから、今年の凱旋門賞における有力馬が出揃ったと考えるべきであろう。
もちろん、日本のダービー馬もその有力馬の1頭になるはずだ。
皐月馬・ディーマジェスティは、エルコンドルパサーとナカヤマフェスタで凱旋門賞を2度も2着した経験を持つ二ノ宮厩舎&蛯名コンビの馬であり、もし出走するとなれば期待を抱かずにはいられない。
マカヒキ、サトノダイヤモンド、リオンディーズも3冠の可能性がなくなったことで、ダービーの勝ち方次第では凱旋門賞への出走も十分に考えられる。
どのような出走メンバーになるにせよ、日本の競馬ファンにとって今年はドゥラメンテを中心とした凱旋門賞になることは間違いないはずだ。
悲願の凱旋門賞制覇に向けて、ドゥラメンテがとにかく万全の態勢で秋を迎えてくれることを心待ちにしたい。

<2016ケンタッキーダービー

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